「私一人の力だけでお客さまを笑顔にすることはできません。お客さま第一ではありますが、それと同じかそれ以上に一緒に働くスタッフの様子を気にするようにしています」
そう話すのは茨城県や千葉県を中心にスーパーマーケットを展開する株式会社タイヨーの「ベストリカー鹿島店」に勤務する岩瀬さん。こちらの店舗は、同社の中では規模は小さい方だが従業員同士の距離も近く仲が良いのだとか。

岩瀬さんはレジの主任を務めながら、売り上げや従業員の勤怠の管理、グロサリー（生鮮食品以外の日用品・生活雑貨等）の商品発注から品出しを行うなど、忙しい毎日を過ごしている。その中でお客さまとの何気ないやり取りや「ありがとう」のひと言が大きな活力になっている。また、シフトに入る際は必ず従業員一人ひとりに声をかけ、顔色や声色などを確認し、従業員の様子を気にかけているそう。そうして従業員全員で力を合わせて仕事をすることに大きな喜びを感じると話す。

「感染症対策のため、使用済みのカートやカゴはその都度丁寧に消毒を行っていくなど、自発的に対策を徹底して行っています。各従業員に対して申し訳ないと思いながら、かなり厳しく指導をしました。そのみんなの頑張りもあり、お客さまから『この店は消毒をしっかり行ってくれるから安心して買い物ができる』とお言葉をいただけました。みんなの頑張りが評価されて嬉しかったですし、その喜びを共有できたことが何よりも嬉しかったですね」

こうして素晴らしい仲間たちと毎日楽しく仕事をしている岩瀬さんだが元々はネガティブな性格だったという。店長をはじめ従業員たちと日々コミュニケーションを重ねる中で、仕事に来るのが楽しくなり、ポジティブになれたと語る。そんな岩瀬さんは現在14歳の双子の男子を育てる母親でもある。子どもたちを含め、周りのおかげでここまで来ることができたと実感しているそう。

「働いているからこそ主婦業も『自分でやらなければ』という気持ちになると思います。でも、そこまで頑張らなくていいのではないでしょうか。家族の協力など頼れるものは全て頼ることが両立を成功させる近道だと思います」