「真ん中の子どもが受験を終え高校に入学するときに、自分が家に取り残されている疎外感があったんです。それで仕事を始めようと思いました。」

そう話すのは、京王ほっとネットワークで家事代行の仕事をする岩上さん。結婚後勤務していた会社を退職し、3人の子どもを育てながら20年近く専業主婦として家庭を支えていた。しかし、子どもたちの成長とともに自分の時間が増え、社会との接点が欲しくなったそう。

「ずっと家のことしかやってこなかったので、仕事の探し方もわからなくて。そのとき、電車の中で京王ほっとネットワークの求人募集の中吊り広告を見つけたんです。これなら長年培った主婦のスキルを活かせると思い応募しました。不安はありましたが、面接のときに、イチから丁寧に教えてくれること、先輩アドバイザーが慣れるまで同行してくれることを聞き安心しました」

働き始めた当初は、子どもたちも学生だったので家事に差し支えないように週に１，2日の午前中だけ働き始めた。わずかな時間だが現場で家事の手伝いをすることで、社会との接点ができ、毎日の暮らしが充実してきたそう。その後、徐々に勤務時間を増やし今は週3日間、1日6時間ほど働いている。

そして、2年目からはアドバイザーの仕事も兼務するように。お客さまのもとへ行き見積もりをしたり、新しいスタッフの研修や指導、13人いるスタッフの勤務管理などを行っている。今年で勤務して9年目を迎える岩上さんだが、働き始めたときはここまで続くとは思っていなかったと話す。

「自分のペースで仕事を入れることができるので、働き続けることができているんだと思います。それにこの仕事を続けることで、家事に活かされることがたくさんあるんです。掃除の仕方はもちろん、洗剤の種類や便利グッズなどを知ることができて、家の掃除も効率がよくなりましたよ」

だからこそ、主婦が楽しく働ける仕事だと岩上さんは力説する。そんな主婦の力を活かし、よりよいサービスを提供したいと言う。

「この仕事はただ掃除をすればいいだけではありません。お客さまとのコミュニケーションが非常に重要な仕事です。そのためには社内間でのコミュニケーションをもっと活発にし、課題やよかったことを共有し、サービスの質を向上させたいです。そして、一丸となってお客さまに向き合いたいです」