生活必需品や家電製品、さらにはネジ一本までと、ありとあらゆる商品が毎日届けられる物流倉庫。それら届いた商品をチェックし、適切な場所へ送るよう手配するのが物流倉庫内作業員の仕事。物流サービスなどを担う東亜物流株式会社で働く森さんもそのひとり。

「本当にいろいろな商品が倉庫に届けられるのですが、今どんな商品が流行しているのか、消費者に求められているのかが解るのでとても面白いですよ。先日連載が終わった某人気漫画は、出版不況といわれる昨今にもかかわらずコミックスや関連本、さらに関連グッズまで発売されていて、『こんなに売れるんだ』と実感しました」

と、自身の携わる仕事について話す。そんな彼女が同社で働き始めたのは約10年前。以前は旅行会社のカウンター窓口や時計の販売員を務めていた。しかし、長年接客業に携わり次第に仕事のモチベーションが保てなくなり、今の仕事に転職をした。

「店舗やお客様の手元に商品が届く前の工程を知られることが興味深いと思いました。東亜物流なら製造業から倉庫業まで幅広い仕事があるので、どの商品がどのように作られてどのような経緯で店頭に並ぶのか知られるのは面白いなと思って転職を決めました。また、3年ごとに職場が変わるのは常に新鮮な気持ちでいられるのでいいなと思いました」

東亜物流では人材派遣サービスも行っており、森さんは派遣社員として勤務している。そのため、3年ごとに職場が変わっているのだ。新しい職場に行く際に不安や緊張はあるものの、楽しみが勝っていると話す。

「はじめは人間関係に不安はありますが、その分新しい出会いもあるので楽しいです。新しい職場に行くときは、先入観を持たず、できるだけ多くの人と積極的にコミュニケーションを取るように心がけています。少しでも疑問があったら必ず確認しますね。そうすることで、職場の改善点が見えてみんなが働きやすいように工夫できたり、仕事の精度も高くなります」

現在の職場は3年目を迎え、今はリーダーとして共に働くメンバー10人以上をまとめている。人手が足りないところでは自発的に動くなど、なくてはならない存在だと職場のスタッフたちは話す。

「昔は自分のことで精一杯でしたが、今は周囲のことも見られるようになりました。今年で今の職場は変わりますが、皆さん引き止めてくれるので嬉しいですね。周りの方々の期待に応えられるよう、これからも努力し続けていきたいです」