現在、コープみらいの福祉事業部で管理者・サービス提供責任者として働く武藤さん。医療・福祉業界で長年勤めているが、この業界に興味を覚えたのは大学生の頃だという。

「大学受験のときに祖父が施設で亡くなりました。もう少し私たちが何かしてあげられることがあったのではとずっと心残りだったんです。それで大学３年生のときに独学で勉強し、ホームヘルパー2級（現・初任者研修）を取得しました」

当時、武藤さんが通っていたのは、福祉系ではなく一般的な大学の情報学部。しかし、福祉のことが勉強したいと、大学に通いながら専門学校に通い始めた。在学中には特別養護老人ホームでアルバイトを開始するなど、着実に自分の夢へと向かっていった武藤さん。大学卒業後は、病院やグループホームに勤め、その間に結婚・出産を経験。長男が1歳のときに、コープみらいの福祉事業部で働き始めた。同社を選んだのは、介護の仕事においてキャリアを積めると考えたから。

「法人の規模が大きく安心感がありました。ケアマネジャーの仕事や在宅介護の勉強もしたいと思っていて、ここでなら挑戦できると思ったんです」

当初は、在宅ヘルパーの嘱託職員として働いていた武藤さん。慣れない子育てとの両立に不安を抱えていたが、一緒に働く仲間たちの献身的なフォローもあり、疎かにすることなく仕事を続けられたのだとか。

「子どもが1歳になってから働かせてもらっているのですが、子どもが急に具合が悪くなって休むこともありました。子育てを経験しているスタッフも多く、快く休ませてくださりました。そういう仲間の存在や会社としてのバックアップがあったからこそ、14年間も続けられていると思います」

実際に同社では、子育てサポート企業として認定マークを取得するなど、職員が仕事と子育ての両立ができるよう働きやすい職場づくりに注力している。

武藤さんも子育てとの両立を叶え、7年前からは管理者とサービス提供責任者の仕事を任されている。利用者の方の状態管理はもちろん、働くヘルパーのシフト管理・調整や新規利用者の方との契約など幅広い業務に携わっているそう。さらに、正社員にも登用されるなど、子育てをしながらも着実にキャリアアップを叶えているのだ。

「幸いなことに様々な業務に携わらせてもらっていますが、まだまだ課題はあります。日々の仕事の中で、冷静に判断できる力を身に付けて、迅速に正しい判断ができるようになりたいです」