人には「いい香り」、でも蚊には「嫌な香り」
エッセンシャルオイルとは？

いよいよ夏本番！この時期は肌の露出が増え、知らないうちに蚊に刺され“かゆい”…なんてことも。そんな虫刺されの危険から身を守るため、よく使われているのが「かとり線香」や市販の「虫よけスプレー」。ただ、人によっては「かとり線香」の独特の匂いが苦手という人や、化学物質を使った殺虫剤や虫よけスプレーを使うことに抵抗を覚える人もいるのではないでしょうか。

そんな人におすすめなのが、天然成分100%のエッセンシャルオイル（精油）を利用した、アロマ虫よけスプレー。エッセンシャルオイルには、殺虫剤のように虫を殺す働きはありませんが、蚊などの虫は特定のエッセンシャルオイルの香りを嫌います。
エッセンシャルオイルのアロマを身にまとうことで、蚊は近寄るのを嫌がるようになるため、虫に刺されにくくすることができます。実はこの方法は植物の生態系を活用したものなんです。

ほとんどの植物は根があるため、天敵に襲われても逃げることができません。そんなとき、植物は害虫などから身を守るために、動物が嫌がる成分を生成しているそうなんです。この生態を活かしたのが、エッセンシャルオイルによる虫よけ。虫の種類によって嫌がる香りは異なりますが、一番身近な“夏の虫さされ”でもある、蚊が嫌がる代表的なのはこちら。

蚊が嫌がる代表的なエッセンシャルオイル
・ゼラニウム　　　
・レモンユーカリ
・ラベンダー　　　
・レモングラス
・シトロネラ　　　
・ハッカ（ミント）

お気に入りの香りを見つけて
楽しく虫よけスプレーを作ってみよう

気になる、エッセンシャルオイルの虫よけスプレーの作り方はいたって簡単。しかも、最近では、１００円ショップなどでもアロマオイルが販売されているので、お手軽価格で作れるのも嬉しいところ。

＜材料＞
・ゼラニウム（レモンユーカリ）…5滴ほど
・ラベンダー…５滴ほど
・無水エタノール（消毒用エタノールでも可）…５ml
・ミネラルウォーター（水道水でも可）…1５ml

＜作り方＞
（１）お好きなサイズのスプレーボトルを準備する
（２）無水エタノールをスプレー容器に入れる
（３）アロマオイルを混ぜて、（２）にいれる
（４）（３）にミネラルウォーターを加え、良く混ぜる

材料を準備する段階で注意したいのが「スプレーボトル」の選び方。エタノールは、ポリスチレン（PS）を変質させてしまう性質があるので、ポリスチレン製以外のもの、あるいは、アルコール液対応と表記のあるものを選びましょう。

出来上がったスプレーは1週間～10日程度で使い切るのがベスト。作り置きはせず、使いきれる分だけこまめに作るのがポイントです。

これを網戸や玄関などに吹きかけてください。部屋の中にアロマのいい香りが漂い、虫を避けることができます。揮発性が高いものを混ぜているので、一日に何度か吹きかけるのがコツ。

虫よけに以外にも、ラベンダーは、緊張やストレスを和らげ、気持ちを落ち着かせてくれます。枕などに使うことで質の高い睡眠をもたらせてくれる効果もあるので、寝苦しい夜にピッタリです。

また、ミントは香りを嗅ぐだけで体感温度を下げる効果が期待ができるのです。これはペパーミントに含まれるメントール成分が神経を刺激することによって、“冷たさ”を感じさせるためと言われています。リビングや寝室にひと吹きして、少しでも暑さをやわらげたいですね。

ただし、注意も。エッセンシャルオイルの中には刺激が強いものもあるので、直接肌に吹きかけず、衣服などに吹きかけるように。その際、素材によってはシミができる場合があるので、目立たない場所で試してから使用することをおすすめします。

一石二鳥のエッセンシャルオイルをつかった虫よけスプレー。長く香りを充満させるには少し弱めですが、お客様が家に遊びにきたり、お部屋を消臭したいときにもおすすめ。また、BBQやキャンプなどの“外遊び”のときには、テントや帽子などに吹きかけても効果的です。

今年の夏は、お気に入りの香りを見つけて、オリジナルの虫よけスプレーを作ってみてはいかがでしょうか！