「人と接することが好きで以前から接客の仕事をしていましたが、今まで経験したことのない接客業に挑戦したいと思ったんです。そのときにこちらのクリーニング店の求人情報を見て応募しました。以前、系列の店舗でクリーニングを利用したとき、すごく丁寧に対応してくださったのが印象に残っていたんです。それに地域密着で展開していて、家からも近く通いやすくていいなと思いました」

そう話すのは、クリーニング店「ママショップ」で働く大野さん。2年前より同社で受付スタッフとして勤務している。

繁忙期には、1日に何百着もの衣類が店頭に持ち込まれるという。これまでに衣類や洗濯に関わる仕事には携わったこともなく、未経験ではじめた彼女。最初は戸惑うことも多かったそう。

「持ち込まれる衣類は実に多種多様です。なかには、どうしてもクリーニングできないものがあるのですが、それもわからずに引き受けてしまったことがあります。後日、お客さまにクリーニングできないことを伝えたときのガッカリされた顔は一生忘れません。そんな想いをさせたくないと思い、日々仕事に励んでいます」

先輩に指導してもらったり、先輩の接客を見て真似るなどして経験を積み、この2年で知識はだいぶ備わった。今では触るだけで素材が何なのか判断できるまでに成長した。それでも日々勉強だと大野さんは話す。そんな彼女に仕事のやりがいについて聞いてみた。

「『大切な服なのにシミができてしまった』など大変困っていて当店にいらっしゃったお客さまが、クリーニングし終えた服を見て心から喜んでくださる場面に多く出合います。そのときの笑顔と『ありがとう』の一言はとても嬉しいですし、この仕事をしていてよかったなと思います」

現在、彼女は店舗の中では一番の若手。今後、後輩ができたときに今の経験を伝えていきたいと話してくれた。