娘の出産を機に育児に専念していた大島さん。将来のことを考え、働きたいと思っていたが保育園に入れることができず、なかなか復職の機会が得られなかったという。

「子どもが幼いので、託児所付きの職場を探していたんです。それに、子育てをしながら働くなら、慣れ親しんだ食にかかわる仕事がしたいと思っていました。そんなとき、ユメックスのチラシで見つけたのがこちらの施設でした。実際、働いてみると、送り迎えの負担も少ないので仕事に集中できていいですね」

そう話すのは、介護老人保健施設「エスポワール市川」で調理補助の仕事をしている大島さん。これまでは蕎麦屋などの飲食店を中心に勤務していた。

「復職をするなら給食などの大量調理の仕事に挑戦したいと思っていました。小学生のとき、社会科見学で給食センターに行ったのですが、見ていてすごく楽しくて。それに誰かの役に立つ仕事だと思い魅力に感じました」

現在、大島さんは約160人分の食事の仕込みを担っているという。とはいえ、大量調理に携わるのは初めての経験。不安はあったと話す。

「調理補助とはいえ、今まで経験したことのない量の食事なので最初は戸惑うことも多かったです。また、お食事をされるのは高齢者の方々。一歩間違えると命にかかわることもあるので、今でも緊張します」

そんな大島さんを支えてきたのが一緒に働くスタッフたち。2週間かけ付きっきりで仕事を教えてくれたという。

「食材の切り方から盛り付けの仕方まで、丁寧に教えていただけたのでだいぶ慣れてきました。ただ、先輩の皆さんからは『メニューを覚えるだけでも1年はかかるよ』と言われています。例えば、同じ食材でもメニューによって切り方が変わります。それをひとつひとつ覚えるのは大変なこと。ただ、その分達成感があって、やりがいのある仕事だなと実感しています」

そう話す大島さんの笑顔からは、充実感がひしひしと伝わってくる。また、家庭でのレパートリーも増え助かっているのだとか。そして、今、高い目標を持ち日々の業務に向き合っている。

「将来はここで社員になって、深く調理のことを勉強したいです。ゆくゆくは資格を取り、調理の仕事も挑戦したいです」