「中学を卒業してからアルバイト生活をしていたのですが、何をやっても長続きしなかったんです。そんな私がこの会社に入って4年が経ちました。今は職場に行くのが楽しみで仕方ありません。それほどここでの仕事は楽しく、いい人たちに恵まれています」

そう目を輝かしながら話すのは、生活ごみや粗大ごみなどの収集を行う大村商事株式会社で、ごみ収集ドライバーとして働く荒井さん。彼女がこの仕事を始めたのは17歳の時。母親が同社で働いており、当時仕事をしていなかった彼女を見かねて声をかけたという。母親が働く職場に入社することに抵抗や不安はなく、むしろ安心感を持って始めることができたと荒井さん。母親も、娘がどんな風に仕事に向き合っているのかがわかるので安心できたのだとか。また、会社からの手厚いフォローも、仕事を続けられている理由のひとつと荒井さんは言う。

「入社した時は17歳だったので、まだ車の免許もなく助手席に乗せてもらいごみ収集をしていました。18歳になり免許を取得したのですが、その費用を全て会社が負担してくれたのは大変助かりました」

同社では未経験者や運転免許を持っていない人でも働きやすいようにと、様々な補助を行なっている。そのため、職場には若いスタッフや女性も多く、気兼ねなく働けている。

「今は生活ごみの収集を担当しているのですが、基本ペアでまわっています。日々ペアは変わりますが、移動中や休憩中でのコミュニケーションの時間が私は特に好きで、安全に注意しながらもいろんな話をしています。チームワークも高まりますし、お互いのことを知ることができて楽しいですね」

ごみを収集しているときに街の人に声をかけてもらうことも多く、励みになっているのだそう。そんな荒井さんだが、この仕事に就き、人としての成長を実感しているのだとか。

「車を運転する行為は、ひとつ誤れば大惨事に繋がることもあります。常に集中して運転できるよう、例えば夜は早く寝るなど、緊張感と責任感を持って仕事に臨むようになりました。一緒に働く母の顔を潰すわけにもいきませんから。こんな私を採用してくれた会社に恩返しをする意味でも、これからもこの仕事を続けていきたいです」