中学生のときに携わったボランティア活動がきっかけで、介護の仕事に興味を持ったという橋本さん。福祉系の学校を卒業して以来、介護の仕事に従事してきた。一方で、４人の子どもを育てる母でもある橋本さん。

子どもが幼い頃は専業主婦として家庭を支えてきたが、長男が小学校の高学年になり、自分の時間が増えてきたことをきっかけに、再び介護業界へ。復帰する際、介護の仕事以外考えなかったという。

「親族が病院でソーシャルワーカーとして働いていたり、祖父が九州でひとり暮らしをしていて、『何かしてあげられないか』と考えていたこともあり、幼い頃から介護の仕事が身近にありました。それで実際に介護現場で働くようになり、大変なこともありますが利用者さまとの何気ないやりとりが楽しくて、この仕事の虜になりました」

そして５年前、現在彼女が働く「特別養護老人ホームカメリア藤沢SST」が開業することを知り、転職を決めた。決め手となったのは、ここで新しい介護を学べると思ったからだと話す。

「ユニットごとにスペースのコンセプトが違っていて、西洋小説の世界や日本の旅館をイメージしたユニットなど、バラエティ豊かで面白いなと思いました。それと、オープニングスタッフということに興味がありました。自分たちの手で施設をつくりあげていくことに魅力を感じ、ここでなら今までとは違うケアを学べると思ったんです」

現在は現場で利用者の方に触れ合いながら、副主任として職場を管轄する主任のサポートを任されている。マネジメントを学ぶことができ、これまでとは違う成長を感じているのだとか。そんな橋本さんが、特に大切にしているのが利用者の方と過ごす時間。

「どんなに忙しくても時間を作り、利用者さまと接する時間を取るようにしています。その際、利用者さまに忙しい素振りを見せないように心がけています。利用者さまは、職員の様子をすごく見ていらっしゃいます。こちらが忙しくしていると、遠慮されて正しいケアができなくなってしまうんです。そのためにも業務で優先順位をつけてゆとりを持つように心がけています。これからも利用者さまに安心して過ごしていただけるよう、将来的には認知症介護実践リーダー研修の資格を取りたいと思っています」